
午後4時前に病院に戻ると、ピーは体を清められ白い真新しいタオルに包まれていた。先生始めスタッフの皆さんに心からのお礼を述べ見送られてピーをやっと家に連れて帰ってきた。私の腕の中の小さな棺はすっかり軽くなっていて一層愛おしい。ピーが大好きだったおこたつの上に寝かせて体中撫でて、お線香を焚き手を合わせ父に報告した。よく頑張ってくれたね、本当にすごい、危篤状態から半月本当に本当に生ききってくれた。有り難う、有り難うピー。そしてごめん、あなたに向き合う浅く薄い私であったことを。
この病院のこの先生のここのスタッフ全員の命に対する尊厳尊敬と深い愛情と優しい心がなければ、私はこんなにピーに心を震わせ敬愛の情を感じ、関わってくださった皆様に感謝と尊敬の念を抱かなかったと思う。命あるものその尽きる時、自然体での寿命の中で精一杯生き関わったことで善しと思い客観的に死を受けとめていたことが、多くの方の深い想いに接し、内からの感情として心を清く豊にさせていただけたと思えている。
愛は心を潤したがやし育てることを改めて気付かせても貰った。
先生方にお礼を申し上げたい。そして万感の思いで、ピーちゃん有り難うそしてごめんね、安らかにおやすみそしていつまでも一緒にいるよ、と心が叫ぶ。
初七日を迎える前日、先生から『ピーちゃんへ』のしおりを添えてお供えアレンジメントのお花が届けられた。感激して又ピーちゃんが一層心深くによみがえる。ありがとう。